和牛・国産牛について

和牛・国産牛の種類と違いについてご説明いたします。

和牛・国産牛について

和牛・国産牛の違い

様々な場所で見かける「和牛」「国産牛」という表示。どのような違いがあるのでしょうか。
「和牛」というのは日本固有の肉用牛のことで「黒毛和種」「褐毛和種」「日本短角種」「無角和種」の4種とされています。
「国産牛」というのは一定期間以上日本国内で飼育された牛の総称です。外国種でも日本での飼育期間が長い場合は国産牛と呼ぶことになります。

和牛の種類

  • 黒毛和種(くろげわしゅ)

    黒毛和種(くろげわしゅ)

    日本の肉専用種としては最も多く各地で飼育されている品種であり、和牛の飼育頭数のうち約9割を黒毛和種が占めています。
    毛色は褐色がかった黒色であり、肉質、ことに脂肪交雑は世界最高で、貴重な遺伝資源として外国からも注目されています。

      体重(kg) 体高(cm) 胸囲(cm) かん幅(cm)
    繁殖雌牛 465 130 185 47
    去勢肥育牛 肥育開始時:9.5月齢 290kg
    肥育終了時:30.0月齢 695kg
    1日平均増体重 0.65kg

    (家畜改良増殖目標(17年3月)から)

  • 褐毛和種(あかげわしゅ)

    褐毛和種(あかげわしゅ)

    熊本県を中心に飼われている熊本系と、高知県を中心に飼われている高知系があり、熊本系は毛色がやや淡い褐色、高知系は鼻と口、目のまわりの部分、四肢の先端、及び尾の色が濃い黒褐色という特徴があります。
    いずれも肉質は黒毛和種に次いで良いとされています。

      体重(kg) 体高(cm) 胸囲(cm) かん幅(cm)
    繁殖雌牛 557 133 192 49
    去勢肥育牛 肥育開始時:9.4月齢 305kg
    肥育終了時:25.0月齢 755kg
    1日平均増体重 0.95kg

    (家畜改良増殖目標(17年3月)から)

  • 日本短角種(にほんたんかくしゅ)

    日本短角種(にほんたんかくしゅ)

    岩手、青森、秋田、北海道を中心に飼育されており、夏は放牧、冬は里に下す夏山冬里方式というで飼育方法が特徴的。
    しかし、現在は頭数が減少してきており、既存の放牧地の活用や景観保持も含めて憂慮されています。

      体重(kg) 体高(cm) 胸囲(cm) かん幅(cm)
    繁殖雌牛 590 132 200 50
    去勢肥育牛 肥育開始時:7.6月齢 245kg
    肥育終了時:22.5月齢 685kg
    1日平均増体重 0.95kg

    (家畜改良増殖目標(17年3月)から)

  • 無角和種(むかくわしゅ)

    無角和種(むかくわしゅ)

    山口県萩市を中心に飼育されており、毛色は真黒で、角がないのが特徴的。
    こちらも日本短角種と同じく現在では頭数が減少しております。

      体重(kg) 体高(cm) 胸囲(cm) かん幅(cm)
    繁殖雌牛 580 128 205 51

    (家畜改良増殖目標(17年3月)から)

※写真提供:一般社団法人 全国肉用牛振興基金協会様

国産牛の種類

  • ホルスタイン種(乳牛)

    ホルスタイン種(乳牛)

    乳用牛として最も有名な牛で、国産牛の約6割がこのホルスタイン種です。
    乳用牛として飼育されるのは雌、雄は食用として飼育されています。

      体重(kg) 体高(cm) 胸囲(cm)
    雌牛 640 139 201
    去勢肥育牛 肥育開始時:6.8月齢 270kg
    肥育終了時:22.5月齢 760kg
    1日平均増体重 1.00kg

    (家畜改良増殖目標(17年3月)から)

  • 交雑種(F1)

    交雑種(F1)

    「交雑種」というのは牛の種類(品種名)ではありません。生産コストの引き下げ、肉質の向上を目的に交配させた品種です。
    和牛の雄、ホルスタインの雌という組み合わせが主で、この他に肉専用種の純粋種どうしを交配させる和牛間交雑種と、肉専用種と乳用種(ホルスタイン種以外)を交配させた交雑種もあります。

    去勢肥育牛 肥育開始時:7.8月齢 260kg
    肥育終了時:27.0月齢 725kg
    1日平均増体重 0.80kg

    (家畜改良増殖目標(17年3月)から)

※写真提供:一般社団法人 全国肉用牛振興基金協会様